肩甲骨は人間の上半身の動きにとってとても重要です。腕を上げる・伸ばす・後ろに引くといった基本的な動作はもちろん日常の「ちょっとしたしぐさ」にも肩甲骨の可動域が大きく関わっています。
特にPCで作業する時には肩甲骨が前方に引き出される姿勢が続き動きが制限されがちです。その結果、背中や肩まわりの疲れだけでなく呼吸の浅さや姿勢の崩れにもつながってしまいます。
肩甲骨の動きが妨げられると腕や背中の動作に余計な負担がかかり筋肉が緊張しやすくなります。これが肩こりや首まわりの張り、姿勢の乱れといった不調の原因になるのです。
さぁ!きごけん先生! 問題解決!
脇下に施したステッチによって背面の生地に肩甲骨に沿った立体的なふくらみが生まれます。この設計により、肩甲骨の滑走運動(肩甲骨が肋骨上を上下・内外に移動する動き)が妨げられず、自然な動きをサポートします。肩甲骨は腕を頭上に上げる際に約60度の上方回旋が必要とされています。この可動をスムーズに確保することは腕の上げ下げや背中の伸展といった日常動作を快適に行う上で欠かせません。
この『肩甲骨の可動域を意識したパターン設計』により、長時間の作業や日常の動作においても動きやすさと快適性を保ちやすくしています。
この構造は、肩甲骨の自然な動きを妨げないよう設計された布帛シャツ専用の仕組みです。脇下とヨークに施した特殊ステッチが背中の生地を立体的に浮かせ、肩甲骨が上方回旋(約60度)する際のスペースを確保。生地の張り付きや突っ張り感を防ぎ腕の上げ下げや背中の伸展をスムーズにします。肩関節の可動域の約3分の1は肩甲骨に依存しており、この動きが制限されると日常の動作にも影響が出ます。本構造はその可動をサポートしニットやストレッチ素材に頼らずとも布帛で高い追従性を実現しました。
服を着たときに感じる肩の突っ張りや重さは、単に「布の重量」だけが原因ではありません。大事なのは その重さがどのように肩に掛かるか ということです。肩に集中してしまった力は、動作のたびに筋肉へ余計な緊張を与え、血流を滞らせます。この状態が続くと、肩の筋肉は疲労しやすくなり、コリや張り、重だるさの大きな原因になります。
特にジャケットのように形を保つ服では、長時間の着用によって負担が一箇所に積み重なりやすく、結果として肩まわりの違和感や疲れを強めてしまうのです。
さて、きごけん先生、どう解決してくれるの?
ハンガー効果で羽織り効果抜群。
背中にヨークを配したジャケットは、見た目はシャツのように軽快でありながら、構造的に肩の負担をしっかりと軽減します。ヨークから生まれるハンガー効果(衣服の重さを肩全体に分散して支える)によって、突っ張り感や局所的な負担を減らし、長時間の着用でも快適さを保つことができます。さらに、サイドに入ったタックが肩甲骨の上下・左右の動きに追随し、生地に自然なゆとりと可動性を生み出すことで、腕の上げ下げや背中の伸展といった日常動作をスムーズに行えます。
ストレッチの効く帝人のウールライクの素材『フルフラン』で360gという軽さも大きな特徴。お手入れ簡単、洗濯が可。
「ソロテックス・フルフラン」はウールライクな超軽量ポリエステル素材。ツイードのような杢調の外観と起毛感・ふくらみを再現した新世代ファブリックです。気軽に洗濯可能で防虫剤も不要。さらに伸縮性があり快適な着心地を実現します。